【保育士実践】泣き叫ぶ子どもの癇癪 原因とその対処法を解説!

子どもの癇癪

コリー先生!息子の洋介の癇癪がやばいメェ!買い物中に泣き叫ぶし、そこらへんの物を次々と投げて、手が付けられないメェ

子どもが癇癪を起すのはきちんと理由があります

どうすればいいメェ?癇癪を起すのは愛情不足ってきたけど本当だメェ?

それでは、今回は癇癪を起したときの対処方法と、癇癪を減らす方法を解説しましょう

子どもと1対1の育児中、さっきまでご機嫌だったのに突然泣いて怒って床にひっくり返る我が子の姿に困っているママやパパも多いはず。

成長とともにできることが増えてきた子どもたちは、

「やってみたい!でもなぜか上手くできない!」

そんな自分の気持ちと常に戦っています。

自我が芽生え始めるこの時期、その葛藤はとても大切な発達の過程です。
ですが癇癪をおこしている本人も、対応する大人もかなりのエネルギーを使いますね。

1歳や2歳などのイヤイヤ期だけでなく、3歳や4歳になっても癇癪が続くことも珍しくありません。

1日に何度も癇癪をおこす我が子を見ていると、

「私の子育て、何か間違っていたのかな?」

と、不安になってしまうママもいるでしょう。

この記事では、子どもが癇癪をおこす原因とその対処法ついて詳しくみていきます。

保育士であり3児のママである筆者が、日々の子育てで実践して効果的だった

もお伝えしていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

なぜ、子どもは癇癪をおこすの?

なぜ癇癪を起す?

子どもたちの癇癪には、きちんと理由があります。

2歳から4歳頃の子どもが癇癪をおこす主な理由は

といったものが多いです。

多くの子どもの癇癪は、自分の思いを伝える表現の手段なので

「何を伝えたいのかな?」

「今、どんな気持ちでいるのかな?」

こんなふうに、ママやパパが子どもの気持ちを考えて共感してあげることが、我が子の癇癪と向き合い落ち着いて対応するための準備になります。

癇癪ってなに?

癇癪とは、子どもの中で気持ちが大きく変化することで、混乱・興奮している状態のことを言います。

表現方法は子どもによって様々ですが

などがあります。

癇癪は自立への第一歩!

子どもが癇癪をおこす理由として、自分の気持ちを表現する方法がわからず、癇癪として爆発させている場合が多くあります。

癇癪と違う方法の気持ちの伝え方を身に着けていくことは、その子にとって大きな成長になります。

毎日毎日我が子の癇癪の対応に追われていると

「またか、、、」

と思ってしまうかもしれません。

ですがこれも我が子が大きく成長する過程と思い、あたたかく見守っていきたいですね。

子どもの癇癪を未然に防ぐ3つのポイント

癇癪を防ぐ

先ほど、子どもたちの癇癪は気持ちが大きく変化した時におこるとお伝えしましたが、この感情の乱れをなだらかにしてあげることが、激しい癇癪を未然に防ぐポイントになります。

どうしていくのが良いのか、ひとつずつみていきましょう。

我が子が癇癪をおこしやすい状況を知る

ご自分のお子さんが癇癪をおこした場面を、思い出してみてください。

まず最初に

「思い通りにいかなかったとき」

と、思いつくかもしれませんが、今回はその後ろにある状況まで深掘りしてみましょう。

子どもが癇癪をおこすときに背景にあるのは、生理的欲求が満たされていない場合が多いです。

大人もおなかが空いているとき、眠い時は調子がでませんね。

1歳から2歳ごろの子どもの場合、言葉で気持ちを表現することや、なぜ自分が不快なのか特定することができないため、ちょっとの刺激が癇癪につながってしまいます。

癇癪がおこりやすい状況を大人が予測し、生理的欲求を満たしてあげるようにしましょう。例えば、

など、大人が気にかけて早めに準備することが、癇癪を減らすことにつながります。

子どもが次の行動に見通しが持てるように声がけをする

癇癪をおこしやすい時期の子どもにとって、急激な環境の変化が刺激になります。

大人も、次に何をするのか何が起きるのかわからない状態では不安ですよね?
次にするべき行動を事前に伝えてあげるようにしましょう。

「このテレビが終わったら、ごはんを食べようね。」

「おもちゃで遊んだ後は、お買い物に行くよ。」

このように伝えてあげることで子どもの中で次に起こる出来事の予想がつきやすくなり、行動の切り替えがしやすくなります。

感情を表現する方法を探し、普段から実践する

言葉の発達が未熟な子どもが、ママやパパに自分の不快な思いを表現する時に、一番の方法が「癇癪をおこすこと」になっている場合があります。

ご機嫌で過ごしている普段から、

といったように、大人が言葉とともにジェスチャーを使って表現することで、癇癪以外の方法で伝えることができるようになります。

その他にも、「悲しい顔」「怒っている顔」「食べ物」「眠っている場面」などのカードを準備し、普段から使っていくことで、視覚的に感情を表現する方法を身につけることもできます。

子どもの癇癪 おきた時にやるべき4つの対処法

癇癪の対処方法

それでも予期せぬタイミングで子どもが癇癪をおこしてしまうことがあります。

子どもが癇癪をおこしてしまった時の対応で大事なポイントが4つあるので、順番にみていきましょう。

Step1 子どもの気持ちに共感し、言葉に変えて代弁する

ここが一番大切になります。
癇癪をおこしはじめた子どもの頭の中は混乱と興奮が入り混じった状態です。

子どもが触らせてくれるのであれば、そそっと抱きしめながら

「まだ遊びたかったね」

「もっと食べたかったんだね」

と、子どもの気持ちを言葉にして伝えてあげてください。

そうすることで子どもは、わかってもらえたという安心感を感じることができます。

そして、繰り返していくことで気持ちを言葉で表現することを身につけていきます。

ここで気をつけたいのは、触られるのを嫌がっているのに、無理やり抱きしめたり抱き上げたりしないことです。

癇癪をおこしている子どもは、ちょっとしたことがさらなる刺激になってよりひどく泣いてしまいます。

また、泣いて暴れている子どもの力は強いので、思わぬ怪我につながる可能性も。

危険がなく、周りに迷惑が掛からない環境であればそっとそばで話しかけるようにしましょう。

Step2 安心できる環境に移動したり、安心できるものを用意する

癇癪をおこしている子どもにとって、大きな音やまぶしい光はとても不快な刺激です。

落ち着ける部屋や、安心して1人になれる場所があればそこに移動することで、落ち着きやすくなります。

それがかなわない状態であれば、お気に入りのぬいぐるみや毛布で包んであげたりと、その子が安心できる環境づくりをしてあげましょう。

息子の羊介は、ふわふわの毛布が大好きだメェ

癇癪を起した時に、そっとその毛布をそばに置いてやったり、くるんでやったりすることで癇癪の時間が短くなり、落ち着くのも早くなります。

Step3 安全を確保し、気持ちをしっかり発散させる

子どもが癇癪をおこし、Step1、Step2を試してみてもなかなか落ち着かない場合は周囲に危険なものがないかを確認し、そっと見守るようにしましょう。

泣くことで発散できる気持ちもあります。

泣き疲れて、少しづつ落ち着いてきたところで、手をつないだり優しく話しかけたりして、受けとめてもらえる安心感を感じられるようにしましょう。

Step4 落ち着いてきたら気持ちを切り替えられるよう声をかける

泣いたり暴れたりといった状態が少しずつ落ち着いてきたら、子どもの興味を引きそうな遊びや行動に誘って、気持ちを切り替える援助をしてあげてください。

大人でも怒ったり泣いたりした後は、なかなか次の行動にうつることができなかったり、気持ちが切り替えられなかったりしませんか?

新しい楽しいことへの提案をすることで、気持ちよく次の行動に切り替えられるよう手伝ってあげましょう。

子どもが癇癪をおこすのは親のせい!?

羊介はあまりにも癇癪がひどいメェ!ミーの育て方が悪かったメェ?

そんなふうに感じてしまうママやパパは多いでしょう。
しかし、癇癪はこどもにとって大切な成長の家庭です。


パパやママは子どもの癇癪がひどいからといって自分を責めたり、自信を無くす必要はありません。

大小さまざまではありますが、成長の途中での自己主張や癇癪はどの子にもあるものです。

気をつけたいのは子どもの癇癪のきっかけになりそうな親の関わり方や対応です。

ここをおさえておくことで、癇癪をおこす回数が減ったり、落ち着くまでの時間が短くなったりする場合もあるので、ひとつずつ、みていきましょう。

兄弟や家事が優先 私(ぼく)のことを見て!

自分のことをみてほしい、ママやパパに甘えたい時に

「忙しいから後にして!」

と言われ続けることで、満たされない気持ちが大きくなり癇癪につながります。

子どもは言葉にして説明することができないため、泣いたり叫んだりしてママやパパに自分の方を向いてほしいことを表現します。

ママやパパ毎日やることがいっぱい、1人に時間を作ることの難しさは筆者自身も痛感しています。

30分が難しければ15分でも良いので1対1の時間をとり、その時間はその子と向き合ってコミュニケーションをとることでしっかり甘えさせてあげてください。

気持ちが満たされ、癇癪が減っていきます。

癇癪をおこすことで目的を達成させる

「このおもちゃがほしいのに買ってもらえない!」

思い通りにならないことで癇癪につながることもあるでしょう。

こんな時に、泣き止んでほしいからと子どもがほしがっているおもちゃを買い与えてしまうと、

「癇癪をおこすとなんでも思うようになる。」

子どもはそんなふうに覚えてしまいます。

これは癇癪を何度もおこす原因になってしまい、なかなか抜け出せなくなってしまうので絶対にやめましょう。
癇癪をおこしたからといって、大人と子どもで決めたルールをその場で変えるのはよくありません。

根気強く何度も言い聞かせることで、「ルールは守るもの」と少しずつ覚え、次第に癇癪をおこすことも減ってきます。

大人が怒鳴って子どもの癇癪を抑え込む
大事な我が子が泣き叫んで暴れている姿は、パパやママにとってつらいことです。

またスーパーや公共施設で癇癪をおこしてしまうと、周りの目が気になりついつい焦ってしまうこともあるでしょう。
そんな時、大人がおおきな声を出したり怒鳴って言い聞かせようとするのは逆効果です。

大きな怒鳴り声が刺激になることに加え、自分の気持ちをわかってもらえないもどかしさにより癇癪がエスカレートしてしまいます。
子どもが癇癪をおこしたときには、大人が冷静でいることが大切です。

子どもの癇癪はいつまで続く?

子どもの癇癪のピークは2歳から4歳ごろと言われます。

4歳ごろになると少しずつ自分の思いを言葉にして伝えられるようになります。
また身体の発達によりできることが増え、できないもどかしさを感じる機会が減ってくるのです。

普段から子どもが感じている気持ちを言葉として伝えてあげることで、子ども自身が気持ちの表現方法を身につけていきます。
言葉として伝えようとする姿がみられるようになれば、もう出口はすぐそこ。

今は1回1回の癇癪への対応が大変な時だと思いますが、その1回1回が子どもたちの成長に繋がっていますので、おだやかな気持ちで付き合いましょう。

子どもの癇癪との闘いの日々に疲れたママが「自分のため」にできること

私が我が子を育てていく中で、癇癪は嵐のようだと思うようにしていました。
台風のようにある程度予測できる「癇癪」もあれば、急に雲行きが怪しくなる「癇癪」もあります。

でもどちらの嵐も、過ぎ去れば子どもたちの笑顔が戻ってきます。

嵐に対して「うるさい!」「風よ止まれ!」といっても何の効果もありませんよね。

それと同じで「泣きやみなさい!」と癇癪に真正面から向き合っていてはママやパパが疲弊してしまいます。

嵐は過ぎ去るもの、という気持ちで余裕をもって過ごせるといいですね。

子どもの癇癪への対処法 まとめ

この記事では子どもの癇癪の原因とその対処法についてみてきました。

子どもが泣き叫んだり暴れたりする姿を見ると、「どうしよう」「泣き止ませないと」と焦ってしまいがちですが、これは大切な子供の成長過程の一つです。

癇癪は大人が冷静であることが重要です。

ママやパパがどーんとかまえていることで子どもたちも安心して思いを表現することができ、癇癪は次第に落ち着いていくので安心して対応してください。

今回お話した、癇癪を未然に防ぐ方法や癇癪が起きた時の対処法をくり返していくことで、親子で笑顔で過ごせる時間が少しでも増えていけばと思います。

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