褒めるだけは逆効果!自己肯定感の高い子どもの親の特徴とは?
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ああ、ミーの子ども達には自己肯定感が高い子になって欲しいメェ
よ、羊二郎さん?
でも、ミーにそんなことできるメェ? いや、できないメェ
まずは、自分の自己肯定感をあげたほうがいい気がしますが
先生! どうしたら自己肯定感の高い子になるメェ?
自己肯定感は、子供が成長する上で非常に重要な要素です。
何かに挑戦して失敗しても、「自分はダメな人間だ」と思うのか、「今回はうまくいかなかったけれど、別の方法でやってみよう!」と前向きに考えるられるかは、人生に大きな影響を与えます。
言い換えれば、自己肯定感が高いか低いかは、幼少期に親がどのように子どもに接するかにかかっています。
小さい頃、親がどのように行動するかによって、子どもの一生が左右されると言ってもよいでしょう。
赤ちゃんが生まれた時、彼らの自己肯定感はマックスです。しかし、これは時間とともに少しずつ下がっていくものです。
実際、4、5歳の時点で自己肯定感が低くなっている子供もいます。大人になってから自己肯定感を取り戻すことも可能ですが、それは容易なことではありません。
そのため、できるだけ早い段階で親が適切な接し方を知ることが重要です。
今回は、自己肯定感の高い子になる親の特徴を紹介しましょう。
そもそも自己肯定感って何?
自己肯定感を言い換えると、「根拠のない自信」です。
もう少し詳しく言うと、「ありのままの自分を認めて肯定する」ことです。
この自己肯定感が低い人は、何かする時も、「どうせ自分にはできない」と決めつけてしまって、新しい事にチャレンジする事を拒んでしまいます。
また、仮に何かにチャレンジして失敗しても、「ほら、やっぱりダメだったじゃん」と考え、余計他のことにも挑戦しなくなっていきます。
逆に自己肯定感が高い人は、何かに失敗したとしても、「また、別のことに挑戦してみよう」と思ったり、「今回はダメだったけど、次はこうやったら上手くいくかもしれない」と前向きに考える事ができます。
いろいろな事に挑戦する意欲があるので、その分チャンスも多く訪れる訳です。
言い換えれば、自己肯定感が高い子どもは、「人生成功しやすい」と言えます。
息子の羊太には、失敗してもいいからいろいろな事に挑戦して欲しいメェ
自己肯定感とは「ありのままの自分を認めて、自信を持つことです。自己肯定感が高ければ、チャンスも多く訪れ、人生成功しやすくなります」
1)人と比べない:自己肯定感を育むための究極の鍵
自己肯定感は、子供が自分自身を受け入れ、自信を持つことであり、幼少期からその土台が築かれます。
その土台作りの中で、特に重要なのが「人と比べない」です。
この考え方は、真の自己肯定感を育む上での究極の鍵と言えるでしょう。
「人と比べない」ってことは、「あの子は算数が得意なのに、なんでうちの羊太はテストの点数がこんなに低いんだ!」みていなことだメェ?
その通りです。人と比較して子供を評価する事で、自己肯定感を大きくさげてしまう可能性があります。
「自己肯定感」とは、そもそもありのままの自分を受け入れることです。
親が、他の子どもと自分の子供を比べてしまったら、ありのままの自分を受け入れる事はできません。
他人と比べられることは、子供にとって大きなプレッシャーになります。
このような比較的な評価は、子供に「他の人と比べて自分はどうなのか」という焦りを生むことになります。
元々子供は、自分自身の価値を外部からの評価で決めてしまいがちです。
親までは比較してしまうと、「自分はあの子より劣っているのか」、「こんな事もできない自分ってダメ人間かもしれない」と考えるようになり、自己肯定感は低下していきます。
自分の子との比較だけではない!他の子を評価する時も気を付けよう
最近の親は「〇〇ちゃんは出来るのに、なんであなたは出来ないの?」と、露骨に比較する親は少ないでしょう。
ただ、他の子や友達と比較する以外にもやって欲しくない事があります。
例えば、親が「〇〇くんは〇〇ちゃんよりも頭がいいね」と他の子同士を比較するのも良くありません。
子供は親の言動から多くを学びます。親が他人との比較をしていると、子供もそれを真似てしまうことがあります。
親が、他の子どもをそのように見ていると、子供自身も他の子と自分を比較するようになってしまいます。
その他にも、一般的な事や、平均的な事と比較するのも良くないです。
例えば、「3歳なのにちゃんとお片付けできてすごいね」とか、「女の子なのに力持ちだね」なども注意が必要です。
子供を褒めるときは、比較をせず、単純に「お片付けしてくれてありがとう!」や、「力持ちだね」だけで良いはずです。
絶対的評価を大切にしよう
「自己肯定感が高い状態」とは、「〇〇ちゃんよりも自分はすごい!」ではありません。
ただ単に、「自分ってすごい人間なんだ!」と考えることです。
そこで意識して欲しいことが、「子供を絶対的に評価する」ことです。
親が他人との比較を避け、子供に絶対的な評価をすることで、他者との比較から解放されます。
自分は他人と違っても、それでいいという自覚を持ち、自分の強みや特徴を活かす自信を持つようになります。
例えば、子供が描いた絵を見て「すごいね、本当に素晴らしい!」と絶賛することで、子供は自分の表現力や感性を誇りに思うことができます。
このような絶対的な評価は、子供の内面にポジティブなイメージを植え付け、自己肯定感を育む助けになります。
子供を褒める時は、過去の状態と比較するのはOKです。
「この前まで出来なかったのに、出来るようになったんだ!」などと、子供の成長を褒めてあげましょう。
2)結果ではなく行動にフォーカスする:失敗から学び、前進する力を育む
子供の成長過程で避けて通れないのが、失敗や挫折です。
しかし、親がその失敗や挫折に対して、どのように向き合うかで、子供の自己肯定感に大きな影響を与えます。
そこで重要になってくるのが、「結果ではなく行動にフォーカスする」というアプローチです。
子どもが失敗から学び、前進する手助けをしてあげるのが重要なポイントでしょう。
失敗は学びの機会である
失敗を恐れずに挑戦することは、成長にとって欠かせない要素です。
親が子供に失敗してもいいという安心感を与え、失敗を恐れずに新しいことに挑戦する勇気を持たせることが重要です。
例えば、テストで低い点数を取って落ち込んでいるとき、「今回はうまくいかなかったけれど、どうやったら次回、良い点数がとれるか考えてみよう」といった前向きなアプローチをしましょう。
テストの点数が悪くて本当に悔しいのは親ではなく、本人です。
本人は、「もっと良い点数を取りたい」って誰に言われなくても、当然そのように思っています。
そんな時に、「なんでこんなに点数が悪いんだ!」と追い打ちをかけられてしまうと、自信を無くしてしまうでしょう。
「失敗してもいいんだ」、「次回、どうやったら上手くいくか考えよう!」と言った提案することで、子供は自分の行動を振り返り、次に向けて計画を立てる力を身につけることができます。
成功よりも過程を重視する
自己肯定感を高くするためには、「結果=自分の価値」とならないようにすることが大切です。
結果はあくまで、行動した結果なので、子供自身の価値を決める物ではありません。
テストで点数が悪かった時に、「あんなに勉強したのに何でこんなに点数が悪いんだ!」、「〇〇ちゃんと同じぐらい勉強をしなさい!」のように、結果をせめてしまったら、子供は「自分はダメな人間なんだ!」と思ってしまいます。
当然、自己肯定感もどんどん下がっていくでしょう。
仮に、テストの点数が悪かったとしても、「今回もよく頑張ったね」、「たくさん勉強してたのは知っているよ!」と過程を褒めてあげましょう。
息子の羊太には楽しく勉強を頑張ってもらいたいメェ
ポイントは、結果が悪かったとしても、まず行動を褒めてあげましょう。
行動を褒めた上で、「次回はこうやってみようか!」「こうしたら上手くいくんじゃないかな?」と提案してあげれば、子供のやる気を引き出すことができます。
3)感謝を伝える:自己肯定感と他者との関係を深める鍵
感謝を伝えることは、子供の自己肯定感を高め、他者との関係を深める重要な要素です。
ただ単に褒めるのではなく、感謝の気持ちを伝えることで、子供は自分の行動や存在が他人にとって価値あるものであることを実感し、自己肯定感を育むことができます。
褒めるだけでは逆効果!条件付きの愛情から解放するの
当然ですが、子供は生まれたばかりの時、一人では何もできません。
何も出来なくても、「とにかくかわいい!」、「一緒にいるだけで満足!」のように、どの親も無条件に子供の事を愛していると思います。
しかし、子供が成長するにつれて、無意識のうちに条件付きの愛情に変わってきてしまいます。
当然、親としては、子供を無条件に愛しているつもりでも、子供はそのように受け取ってくれません。
「お片付けで来たから偉いね!」、「テストでいい点数を取ったから凄いね!」などと、子供が何かすごい事をすれば褒めてるのは当然ですが、普段の生活ではどうでしょうか?
親にもよりますが、「子供が朝起きてくれない」、「テレビゲームばかりしている」、「宿題をやらない」など、いろいろな理由で、気づいたら毎日のようにイライラしている。
結局、普段の生活で、なかなか愛情表現をしていない親も多いでしょう。
このように、子供が何か偉い事をした時だけ、褒めたりしていると、結局は条件付きの愛情しか与えていない事になってしまいます。
実は褒めてばかりいると、逆に自己肯定感が下がってしまうこともあるのです。
親が気付かないうちに、条件付きの愛情に変わってしまうことはよくあるメェね
勇気づけの心理学、叱るのはダメ、褒めるのもダメ
オーストリアの心理学者、アルフレッド・アドラーが提唱したアドラー心理学における「勇気づけ」という言葉は、人々が前向きに挑戦し、自信を持って行動する力を育む心理学です。
勇気づけの心理学とも呼ばれています。
アドラーが提唱している代表的な勇気づけでは、叱るのは当然ダメ、しかし、褒めるのもダメと言われています。
褒められる方が自己肯定感が高くなりそうですが、褒める事だけやっていると、「褒められることが目的」になってしまうのです。
そのため、子供は「褒められるから自分はすごい!」と思い始めます。
子どもが大人になって、社会に出た時、褒めてもらえる機会は多くありません。
その時に、自信を失ってしまいます。
褒めてばかりだと、条件付きの愛情になってしまいます。
褒めるのではなく、感謝の言葉に置き換えよう
完全に褒めないのは難しいですが、子供がお手伝いをしたりした時に、褒めるのではなく感謝を伝えるのが効果的です。
褒められることというのは、一時的な評価であり、相対的なものと捉えられがちです。
しかし、感謝を伝えることは、子供が自分の行動や存在そのものに価値を見出すことを促します。
ありがとう、うれしい、助かったなど、褒める代わりに感謝の言葉に置き換えてみましょう。
例えば、子どもが夕食の準備を手伝ってくれた時、「よくできたね!」という褒め言葉よりも、「助かった、ありがとう!」と言ってみます。
そうすれば、褒められる事が目的ではなく、「相手に喜んでもらうことが目的」になります。
自己肯定感が高い人は、自分に自信があるので人のために動ける人です。
相手に喜んでもらうために行動できる子供は、自己肯定感が高くなります。
子供がお手伝いをしてくれた時に、有効です。
褒めるのではなく感謝を伝えましょう!
4)すこし変わった特技を持たせる
子どもに特技があると、自己肯定感が高くなると言われています。
それでは、なぜ特技があると自己肯定感が高くなるのでしょうか?
「他の事と比較して自分は優れている」と思えるからです。
ただ、自分の特技が、他の子と簡単に比較できる状態にあると、場合によっては自信を失ってしまうこともあります。
例えば、学校の勉強がいい例です。
学校の勉強が得意な子の自信は、もろく崩れやすい
学校の勉強が得意な子の自己肯定感はもろく崩れやすいと言われています。
例えば、小学校でものすごく勉強ができる子がいたとします。
常にクラスで1番、周りからも「すごいね!」「頭がいいんだね!」とちやほやされています。
この子は勉強が得意だったので、中学受験をして私立の中学校に進学しました。
しかし、中学校に入った途端、周りには勉強ができる子ばかりが集まっています。
中学校でも常に1番が取れれば問題はありませんが、そう簡単ではありません。
特に進学校では、常にランク付けされており、学年で下位に入ってしまうと、「自分はバカだったんだ」と考えるようになり、今までの自身が、もろく崩れてしまいます。
今まで自信満々だった子が、挫折してしまい、不登校になってしまう子もいます。
これは、小学校から中学校だけでなく、中学校で勉強ができた子が、高校に進学した時でも同じ事が言えます。
もちろん、「勉強を得意にしてはいけない」と言っている訳ではありません。
勉強以外にも、周りの友達がやっていないような「少し変わった特技を持たせる」事で、挫折を味わったとしても、自己肯定感を高く保つことができます。
周りの子がやっていないマイナーな特技を持たせる
例えば、サッカーや野球、水泳、ピアノなどメジャーなものを特技にしてしまうと、すでにお伝えした「勉強が得意な子」と同じ事がおきます。
周りに得意な子がたくさんいるので、どうしても他の子と比較してしまい、自信を失いやすくなります。
逆に周りの友達がやっていないような特技があれば、周りから「すごいね!」「かっこいいな!」と言われ、自信も付きます。
仮に、勉強やメジャーな特技などで挫折する事があったとしても、マイナーな特技で自信を取り戻すこともできます。
具体的にはどんな特技がいいんだメェ?
子どもが興味を持つものなら何でもよいです。
例えば、チェスやけん玉、手品、折り紙など周りにやっている人は多くないと思います。
また、スポーツであれば、トランポリンやボルタリングなどもいいでしょう。
最近では、子供向けのプログラミング教室や料理教室などもいいと思います。
ただ、ここで注意して欲しいのが、「親が強制しない」事です。
例えば、虫が大好きな子供に対して、親が虫が苦手だからと言って、違う趣味を勧めるなど、避けた方が良いです。
子どもの趣味に対して、親の好みを入れてしまうと、子どもの地頭の良さにも悪影響を及ぼします。
5)スキンシップをたくさんとる
子供とのスキンシップは、愛情や安心感を育むうえで非常に重要です。
たくさんスキンシップを取る事で、子供は、「自分は愛されている」「自分は守られている」と実感する事ができます。
また、「無条件に愛されている」と思うこともでき、自己肯定感が高くなります。
愛情ホルモン「オキシトシン」の分泌
スキンシップをたくさんとることで、「愛情ホルモン」と呼ばれる、オキシトシンという物質が脳内で分泌されることが分かっています。
このオキシトシンは人との絆を深めるホルモンなので、不安や心配を緩和させてくれる働きがあり、子供は安心感を感じる事ができます。
そのため、「自分は愛されている」、「守られている」という実感が感じやすくなり、自己肯定感が高くなります。
このホルモンはふれあいを始めてから5~10分ほどで分泌が始まり、スキンシップを止めてからも10分程度は分泌され続けます。
そのため、子供が抱っこを求めてきたり、手をつないで欲しい時など、満足いくまでやってあげましょう。
忙しくてなかなかスキンシップがとれない!無理をしない程度に
仕事や家事などで、どうしても忙しくてスキンシップをとる時間がとれない親も多いと思います。
「お出かけの時は、できるだけ手をつなぐ」、「寝る前にトントンをしてあげる」など、できるところからスキンシップを増やしていき、習慣にしてあげましょう。
自己肯定感の高い子どもの親の特徴:まとめ
子どもの自己肯定感を高くするためには、以下の5つの方法が特に効果的です。
- 人と比べない
人と比べてどうこうではなく、子どもの成長を褒めてあげましょう。 - 結果でなく行動のフォーカスする
テストの点数など結果ではなく、頑張った過程を認めてあげましょう。結果が悪かった時に、叱るのではなく、今後どうすれば良いのか一緒に考えるのも大事です。 - 感謝を伝える
褒めるだけでは、子供は「褒めるから自分はすごい」と思ってしまいます。そうではなく、「ありがとう」「助かった」など感謝を伝えるようにしましょう。子供がお手伝いをしてくれた時に有効です。 - 少し変わった特技を持たせる
野球やサッカー、ピアノなどメジャーな特技だと、人と比較しやすく、結果が悪かった時に挫折しやすいです。そんな時に、人と違うレアな特技を持っていると、メジャーな特技で挫折しても、自己肯定感が下がりにくいです。 - スキンシップを増やす
愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌されます。子供を抱きしめてあげたり、抱っこを求めてきたら抱っこしてあげるなど、スキンシップを増やしましょう。
どれもすぐに、実践できるものばかりなので、ぜひ試してみてください。