【TOP5】地頭が良い子が育つ家庭の特徴とは?おすすめの遊びも紹介
実は…ミーは今悩んでいるメェ…。
羊二朗さん、唐突にどうしたんですか?
息子の羊介が机に向かって勉強しているのはいいんだけどメェ。でもすぐに「パパ、これ教えて」「答えは何?」って聞いてくるんだメェ。
フムフム…羊二朗さんはそんな時、どうしているんですか?
ミーがわかる問題なら、すぐに答えを教えてやるメェ。でも、すぐに「次の問題も教えて!」「次も!次も」…と、ずーっと続くんだメェ。まるでミーが宿題をしているようだメェ。
なるほど。羊介さんが答えを教えてほしいと言ってくる質問は、どんな問題が多いですか?
羊介は暗記は得意だから、漢字や歴史についてはあまり聞いてこないメェ。苦手なのは国語の文章問題や算数の応用問題が多いメェ。
今話を聞いたところ、羊介さんは問題の意図を考えて答えを導き出すことが苦手なようですね?
それだメェ!羊介は、何かをじっくり考えるということをしないメェ。
羊二朗さん、「地頭」という言葉をご存じですか?
「地頭がいい子」って最近になってよく聞くけど、何のことだかよくわからないメェ。一体何のことだメェ?
羊介さんの苦手を克服するには、「地頭」を育てていくと良さそうですね。一緒に「地頭」について考えてみましょう!
息子の羊介のため、よろしく頼みますメェ。
Youtubeでも解説中
「地頭がいい子」ってどんな子?
賢い人や、物事を要領よく進めていける人のことを「地頭がいい」と表現するのを聞いたことがありませんか?
「地頭」とは、その人にもともと備わっている本来の頭の良さのことを言います。
この場合は、「勉強ができる」という意味とは少し異なってきます。
ビジネスコンサルタントの細谷功氏の著書『地頭を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』では、「地頭とは、知識や情報を加工する力」と定義されています。
何か問題にぶち当たったときに、自分の持っている知識や技術を総動員して考え問題を解決していく力ということですね。
ということは…羊介は今の状態だと地頭がいいとは到底言えないメェ…。
地頭のいい子は、勉強の場でも遊びの場でも、自分で考えてアイディアを出す発想力があります。これは友だちや大人とコミュニケーションをとる場合にも深~く関わってくるんですよ。
そう言われてみると羊介は友だちが少ない気がするメェ。ミーと話しているときもなんだか会話がかみ合わないことが多い気がするメェ。
地頭が良くないことで起こるデメリットをいくつかあげてみました。
地頭が良くないことで起こるデメリット
- 人と話をするときに適切な言葉が出てこない
- 人との会話が苦手になってしまう
- コミュニケーションが取りづらく人間関係に影響が出てくる
反対に、地頭のいい子はコミュニケーションをとるのが得意なため、友だちも増え、持ち前の考える力と発想力で、成績もぐんぐんアップします
マズい…これはマズいメェ…。今からでも地頭を良くすることができるメェ?
羊二朗さん、安心してください。今からでも充分間に合いますよ。一緒に地頭がいい子どもが育つ家庭の特徴についてみていきましょう。
地頭がいい子どもが育つ家庭の特徴TOP5
地頭のいい子が育つためには、家族の関わり方が大きなポイントになってきます。
どんなふうに関わったら羊介の地頭は良くなるんだメェ?一刻も早く教えてくれメェ!!
羊二朗さん落ち着いてください!これから5つのポイントを教えますのでひとつずつみていきましょう。
【第5位】親が子供の成績に興味がない
子供の成績に興味がないとはいったいどんな親なんだメェ!?親は子どものがんばりを誰より認めてやりたいメェ。
確かに、子どものがんばりを認めるのは大切なことですね。ですが羊二朗さんの考える「がんばり」とはどんなことですか?
テストで100点をとったり、成績表で◎をもらったりした時だメェ。
それはちょっと危険信号ですね。
どういうことだメェ!?
点数や成績表の結果だけを見て評価するとします。もしもテストの点数が悪かったら、子どもは自分に自信がもてなくなってしまう可能性があるんです。
小学校に上がると、勉強した結果が数字を使って評価されるようになります。
親もついつい、「100点や◎だと安心、50点や△だとこの先が不安…」と思ってしまいませんか?
数字で出た結果を勉強のがんばりとして評価してしまうと、点数が悪かった時に「自分自身の評価が悪いんだ」と子どもは自分に自信が持てなくなり、自己肯定感が下がってしまいます。
自己肯定感については、別記事「 褒めるだけは逆効果!自己肯定感の高い子どもの親の特徴とは?」でも詳しく解説していますが、家庭でみてほしいのは、結果(点数や成績)ではなく、そこまでの過程(どんなふうに取り組んだのか)です。
たとえ大人が思いもよらないようなトンチンカンな答えが出てきても、それを導き出すために集中して考えた時間や姿をほめてあげてください。
「がんばって考えた」
「集中して取り組んだ」
ということを認めてもらえることで、自分で考えて答えを見つけ出すことの楽しさを感じられるようにしていきましょう。
それができるのは学校ではなく、家庭なのです。
羊二朗さんは息子さんが持ち帰ったテストを見て、「国語100点」「算数40点」だったとしたらどちらに目が行きますか?
「国語100点」は嬉しいメェ。でもなぜ算数は40点だったのか?と気になってしまうメェ。
そうですよね。悪い点数を見ると不安に感じてしまうのはどの親も同じです。心配になり、子どもに不安をぶつけてしまうくらいなら、初めから見ないほうが良いのです
成績を気にするのは子ども自身の役目。
親はそこで出しゃばらず、かんばって取り組んだ姿勢を認めてあげましょう。
【第4位】正解を教えない
羊二朗さん、息子さんが「なんで海は青いの?」と質問してきたらなんと答えますか?
太陽の光が海に当たると赤色に近い光は吸収されて……
はい、結構です。
なんなんだメェ!最後まで言わせてほしいメェ!
すぐに答えを教えてあげることが必ずしも良いとは限りません。羊二朗さんが得意げに答えてしまうことで息子さんの考える機会を奪ってしまっていませんか?
………
子どもは生活する中でいろいろな不思議と出会います。
「なぜ?」
「どうして?」
不思議に出会った時に大人がすぐに正解を教えてしまうと、子どもは考えることをしなくなってしまいます。
質問してすぐに答えをもらえたら楽ちんですよね。
でも、それでは「地頭」は育ちません。大人がしてあげるべきことは答えを教えるのではなく、子どもがいろいろなアイディアを出すサポートをしてあげることです。
いろいろなアイディアを出す力はたくさん考えることで育っていきます。
子どもが不思議に思うことに出会った時、
「なんでこうなると思う?」
「なんでだろうね。不思議だねぇ。」
と、考えるきっかけを作ってあげましょう。
この時、出した答えが必ずしも正解じゃなくても良いのです。
正解を教えるのは学校や塾に任せて、家庭ではいろんな発想で考え、アイディアを出すことができたことを肯定してあげてください。
この時間が地頭を良くするために必要な「考える力」を育みます。
【第3位】集中したら放っておく
子どもを放っておくとは、ひどい親だメェ!!
羊二朗さん、そんなに怒らないでください。ただ単にほったらかしにするというわけではありません。ここで大切なのは、放っておくタイミングを親が見極めることです。
それはどんなタイミングなんだメェ?説明してくれメェ。
それでは、落ち着いて聞いてくださいね?
子どもと一緒にブロックで遊んでいるときを思い浮かべてください。
さっきまで「パパ、これ作って」、「一緒にここにくっつけよう」と言って遊んでいた我が子が、なんだか唇をとがらせながらブツブツ独り言を言ってブロックを組み立て始めた。
そんな姿を見たことはないですか?
別記事「 一人遊びができない子の親の特徴TOP5!家事・仕事がはかどらないのは親のせい?」で詳しく解説していますが、これが、子どもが集中しているサインです。
このサインを見極めて、大人はそっと離れましょう。
物理的に距離をとる必要はないのですが大人が口をはさむことでせっかくの集中が途切れてしまうので、静かに見守ってください。
一人で集中し始めた時、子どもは頭の中で自由に発想を広げています。
そして独り言をつぶやくことで自分の考えを整理しながら遊びの世界に入り込んでいるのです。
大人できることは、子どもが集中できる環境を整え、思う存分やらせてあげるようにしましょう。
集中を促す遊び
指先は第2の脳と言われています。
手先を使った遊びは子どもたちが集中して取り組みやすいものが多いので、思いついたときに遊べるように日ごろから準備しておきましょう。
保育士おすすめ 手先を使った遊び
- 折り紙
- ブロック
- 積み木
- ビーズ通し
- お絵描き
- ぬりえ
- 洗濯ばさみ遊び
洗濯ばさみでどうやって遊ぶんだメェ?
どこの家庭にもある「洗濯ばさみ」を組み合わせていろいろな形を作っていきます。幼児が親指と人差し指で洗濯ばさみを開くには集中力と練習が必要です。
ほうほう。
上手に指先を使って開けるようになると、洗濯ばさみ同士を組み合わせて動物に見立てたり、憧れのレンジャーの武器を作ったりと想像力が広がる楽しい遊びですよ。
【第2位】好きを徹底的に応援する
羊二朗さんはオタクメンタリティという言葉を知っていますか?
オタク?オタクの精神ってことメェ?
直訳ですが正解です!子どもの好きを親が徹底的に応援して認めることが地頭を良くする大切なポイントなんです。羊介さんの好きなことはなんですか?
羊介は虫オタクだメェ。虫取りに行くと何時間でも網をもって追いかけているメェ。
子どもは誰もがオタクだと考えられます。好きなことに熱中する。好きなことのためなら、何度失敗しても次の案を考えてやってみる。この過程は地頭を良くするためにとても大切なことですね。
あなたのお子さんが、今夢中になっていることはなんですか?
地頭を良くするために親が子供にできることは、子どものオタクメンタリティを全力で応援してあげることです。
自分が夢中になっているものをママやパパが認めてくれたということは、子どもにとっては自分を認めてもらったと自分の感覚に自信を持つことにつながります。
子どもたちは自信を持つことで、さらに探求したくなり工夫したり挑戦したりするようになります。
<注意!!>無意識に親がやってしまいがちな言葉かけ
- ○○のほうがいいんじゃない?
- それはママは苦手だなぁ
子どもが興味を持ったり、夢中になっていることを否定するのはやめましょう。
また大人が考える一般常識を当てはめた提案も子どもにとっては好きを否定された気持ちになる可能性があります。
子どもは親とは別の人格です。好きなことを認めて、できる限り応援してあげたいですね。
【第1位】勉強より遊びを優先
どういうことだメェ!?勉強より遊びを優先したら、ますます勉強ができなくなってしまうメェ。
羊二朗さんはテレビゲームにどんな印象をお持ちですか?
ゲームにハマってしまうと勉強はそっちのけでゲームに夢中になって良くない気がするメェ。
それが、そうでもないんです。一つの研究結果として、ゲームをしている子どものほうが、していない子どもよりも成績が良いという結果が出ているのです。それだけ遊びに夢中になることは大切ということですね。
メェェェー!?そんな結果が…信じられないメェ…。
遊びと子どもの成績についての研究結果では、様々な研究で意外な結果が出ているようです。
ひとつの例として、子ども自身がやりたいあそびを決める「自由保育」を推進している保育園と、教育的要素を保育に組み込んだ「一斉保育」を推進している保育園の園児の語彙力を調査した研究結果があります。
この結果は語彙力だけに焦点を当てたものですが、自由保育推進の保育園の子どもたちの方が語彙力が上回っていたという結果がでています。
子どもにとって「今日はこれをします」と大人に言われて取り組む活動より、自分でやりたいことを見つけて想像を膨らませる遊びの方が発想力が育ち、その結果伝える力(この研究の場合は語彙力)が育まれていたということですね。
教育改革実践家で元杉並区立和田中学校の校長である藤原和博氏は、「これからは、『情報編集力』が必要な時代になってくる」と話します。
『情報編集力』は自分が知っている知識・技術・経験を頭の中で組み合わせながら問題を解決する力です。
「宿題で出た難しい問題の答えがわからない」
「この言葉の意味は何だろう?」
ふとした疑問はネットで検索したとしたら…数分で答えにたどり着くことができます。
ですが突然、思いもよらないトラブルに見舞われたときはどうでしょう。
焦る気持ちをいったん落ち着かせ、過去の経験や学んだ知識を自分の中で思い出し、使えそうな手立てを試行錯誤しながらトラブルに立ち向かっていく力が必要になります。
そしてその力を持っている人こそ「地頭がいい人」といえるでしょう。
地頭向上に最強の遊びは「自然を相手に遊ぶ」こと
子どもの地頭を育てるために遊びがすごく良いことはわかったメェ。ミーも積極的に羊介と遊ぼうと思うメェ。
確かに遊びは大切ですが、子どもの発想力を育てるのに最もおすすめの遊びがあるのをご存じですか?
そんな遊びがあるメェ?!ぜひ、教えてほしいメェ!
それではお伝えしますよ?それは…自然を相手に遊ぶことです!!
自然を相手に遊ぶメリット
- 五感をフルに使い脳が活性化する
- 遊び方を自分で考えることで想像力を育む
- 自然の中での感動体験に心が成長する
- 予想のつかない出来事との出会いに問題解決能力が身につく
【メリット1】五感をフルに使い脳が活性化する
自然の中には、花の匂い・砂の感触・虫の声や水が流れる音など、五感を刺激する出会いがたくさんあります。
ひとつひとつの刺激が子どもたちの脳を活性化していきます。
【メリット2】遊び方を自分で考えることで想像力を育む
自然の中での遊びは、おもちゃやゲームのように説明書がありません。
人数や広さ、障害物など、その場の環境に合わせて柔軟にアイディアを出し合い自由に遊ぶことができます。
遊びのルールは自分たちで決められるので、子ども自身が
「どうしたら楽しいかな?」
「みんなで遊ぶにはどうしたらいいかな?」
と考える良い経験になります。
【メリット3】自然の中での感動体験に心が成長する
初めて海を見た時、がんばって登って山の頂上に到着したと時、自然の中での体験は子どもの心を大きく動かします。
木に登ったり、川を飛び越えたりといった身体的な成長はもちろん、思い切り遊び、感動することで心が成長していくのです。
【メリット4】問題解決能力が身につく
自然の中では予想していなかった生き物との出会いや、トラブルが起こることもあるでしょう。
そんな時、子どもたちは自ら問題を解決しようとアイディアを出して考えます。
自分が今まで経験してきた知識や技術をフル活用して試行錯誤することで『情報編集力』が身につき、地頭のいい子が育つのです。
自然の中で遊ぶのって最高だメェ!!帰ったら羊介と外に出かけて行って思い切り遊ぶことにするメェ。
そうですね。たくさん遊びを経験することで考える力を身につけていきましょう。
地頭がいい子が育つ家庭環境とは?
羊二朗さん、地頭がいい子に育つために親ができること、わかりましたか?
よ~くわかったメェ。今までミーは羊介に勉強に興味をもってほしくて聞かれたことにはすぐに答えを教えてしまっていたメェ。これからは羊介が興味をもって聞いてきたことにすぐに答えず、自分で考えてみるようにサポートするようにするメェ。
洋二郎さん、すばらしいですね!!それではおさらいです。
地頭がいい子が育つ家庭がやっていること5選
- 子どもの成績をみるのではなく、それまでの過程を認める
- 質問の答えは教えず、子ども自身が考えるきっかけを作る
- 子どもが集中したタイミングを見極め、そっと見守る
- 子どもの好きを徹底的に応援し、探求心を育てる
- 自然の中で遊び、本物と触れる経験をたくさんさせる
気をつけたいのは地頭の良い悪いは、数字で表せるものではないということです。
「これだけしたから、うちの子の地頭が良くなっただろう」
「うちの子は○○に熱中しているけど、△△をした方が地頭が良くなるんじゃないかな?」
これは親のものさしであり、子どもと親は別の人格です。
子どもが自分の感覚でアイディアを出し、考えて取り組むことが一番大切だということを忘れないでください。
私たち親の一番の役割は、子どもたちがこれからの未来を楽しく生きていくために、好きなことを徹底的に楽しめる環境づくりのサポートをすることです。
これからも親子でおもいきり遊び、たくさんの経験をしていきたいですね。